最近は年齢のせいなのか
時折、昔の記憶が思い出されることがある。
思い出と言うのか…
ー私は性分でほとんど嫌なことは思い出さない。
ショックなことは鮮明に記憶に残っているけれどー
思い出しても心地よいものだけが
思い出される。
今どきはスマホの写真で記憶を辿ることも
あるかもしれないけれど
それより鮮明に記憶として
脳ではなく心に刻まれているように思う。
私が子どもの頃、夜、体調を崩した時に
母が私を背負って駅より向こうの病院に
運んでくれたこと。
夜の街の灯りや、病院の診察室の風景。
診察室では診察台に横たわって
掛かっていたカレンダーを見ていた記憶がある。
また、その日とは違う日に
その病院で緑の小さなガラス瓶に入った茶色い液体を
(茶色のガラスの小瓶だったかも…)
脱脂綿にピンセットで取って喉に塗られたこと。
そんなことが
暖かな記憶として残っている。