1年くらい前からだろうか、時期は不明だが部屋の中で物音がする…と言うか
その音が気になるような感じが続いていた。
夜中も目が覚めた時にはドンと言う音、日中はペットボトルがへこむような音。
(実際、そのペットボトルの音もあるのだけれど。)
それが少し続いたあと、アパートの管理会社から電話が有り変なことを聞かれた。
「音とか気になりませんか。」
私の部屋は2階にある。
以前にもお隣とその下の住人とが音で揉めていたのを聞いたことがあるので、
「また、お隣と下の方ですか?」となかなかはっきり言わない管理会社の人に訊ねてしまった。
そう言う事らしい。
「音は時々しますけど、お隣か階下の方かはわかりませんね。」と答えた。
実際、本当にどちらの音か私にはわからないから。
なので、その時はその聞こえる音が現実の音なのだと言う認識だった。
だが、その後も気になる音は続く。
最初に書いた音で言えばドンと言うのは多分、お隣か階下の住人の音で、それ以外の音でペットボトルがへこんだ時のような音と、重ねてあった食器が傾いた時のような音は実際ある音だと理解できる。
よく、家鳴り(やなり)と言う事を言うが、それなのかもしれないといろいろ調べてみた。
家も古くなるといろんな音がするようになる。
我が家も強い風が吹くとミシミシと音がするようになった。
よく言われるのは家の中と外での温度差によって家の素材である木や樹脂が縮んだりするせいだと言われる。
水道管を交換したら音がしなくなったと言うのは、その類だと思われる。
ただ…その頃に夜中、カーテンの引いてある窓の辺りが少し明るくなった事があり、変な感じはずっと抱いていた。
その頃は年老いた父母をこれからどうするか、どうやって面倒をみるか親族でいろいろ具体的に、悩み考えていた時期でもあったので、疲れているんだろうと自分に言い聞かせていた。
そして、父が施設を転々として最後には亡くなり、母もまたいろいろ施設を変わり、今やっと施設に落ち着き、そしてつい最近、私たちもやっと一息ついたと言うところなのだった。
父が持っていたお仏壇と神棚を我が家に引き取り、今、仏壇には父と小さい頃に亡くなった弟の位牌とが並んでいる。
毎朝お仏壇には手を合わせるのだが、今年の夏辺りから、父の位牌が何だかうるさい感じがするなぁ、それに対して弟の方は静かだなぁ…しーんとしている、思っていた。
…つづく